最近のお気に入りのデザート。
森永乳業の”黄金比率プリン”、137円、200kcalなり。
ぷち、にゅる、ぱく、とろり、となんとも言えぬ甘さと脂肪分の快楽の余韻を残して口の中で消えていきます。
森永のHPには開発の経緯などが載っていますが、現代人の求めるプリンへの嗜好の研究の成果が、ぷち、にゅる、ぱく、とろり、ウマーなのでしょう。
全くうまく作ったものです。
このプリン、近所のスーパーでは売っておらず、わざわざコンビニに行って買わなければならないという不便さがあります。
しかし定価販売もなんのその、サクッと買うことができます。
もうすっかり森永の思う壺です。
最近、各地の地プリンも増えているのでしょうか。
黄金比率プリンも人気の地プリンを参考に、科学的知見に基づき作ったそうです。
美味いプリンはいいのですが、店で買うプリンを食べ続けていると、時々昔懐かしいゼリータイプのプリンも食いたくなります。
昔プリンというとゼリータイプのプリンが主流でしたが、ここ最近はベイクドタイプや生クリームたっぷりタイプが一般的でしょうか。
自分の子供のころは、冷蔵庫に入っているハウスプリンミクスで出来たプリンが美味いと思っていたし、これがあると嬉しく、これがプリンの本流だと疑わなかった。
ところがある日、誰かがお土産として持ってきたケーキ屋のベイクドタイプのプリンを食わせてもらったときに、プリンというモノへの認識をコペルニクス的に覆された。
単純に美味かったのである。
その後、欲望に忠実であった子供の私は、母に頼み込んでベイクドタイプのプリンを作ってもらった。
この時からハウスプリンミクスは、ケプラー的悲劇を伴って我が家からしばらくの間姿を消したのであった。
ここ最近、母は思い出したようにプリンを作る。
ベイクドタイプのこともあれば、時々ハウスプリンミクスのプリンも作る。
いい年をした中年の私は、プリンミクスのプリンを年老いた母と一緒に食べる。
そうすると母と一緒に、お湯でプリンミクスを溶かしてプリンを作っていた頃を思い出す。
母はどういうつもりでプリンミクスのプリンを作るのかは分からないが、大人の味覚に目覚める前の私の幼い日々を懐かしんでいるのかもしれないし、ただ単にプリンミクスのプリンのファンなのかもしれない。
プリンミクスのプリンは決して最高に美味いと言えないが、母との思い出とは切り離せない。
そういう意味では忘れられないプリンなのである。
数年もすれば、黄金比率プリンは店頭から消えるであろう、消費者はとかく飽きやすい。
それに変わる○○プリンが代わりに売り出されるだろうし、美味いと思うであろう。
その時にも、おそらく、ハウスプリンミクスは売っているだろうし、どこかの家で母と子が一緒にそれでプリンを作っているかもしれない。
それを食べた子供たちの味覚の思い出はなかなか消えないし、いつまでも覚えているものだ。
もしかしたら、ハウスの方が一枚上手なのかもしれない。
2007年12月19日水曜日
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